静岡病理医会

SPS215症例01

静岡県立静岡がんセンター 病理診断科 草深 公秀、伊藤 以知郎、佐々木 恵子、亀谷 徹

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臨床経過:
患者: 60歳、女性。
現病歴: 2006年4月下旬より下腹部膨満感を自覚し、他院にてCTを撮影した所、肝臓下縁に約9cm大、子宮前方に約8cm大の充実性腫瘤及び腹水を認めた。卵巣癌、腹膜播種及び癌性腹膜炎の疑いで、当センターを紹介・受診。 CT及びMRIで、大小の嚢胞成分を併せ持つ充実性腫瘤で、実質性成分は造影された。肝転移の可能性もある。PETでも、同腫瘤に強い集積を認め、また、肺の小結節にも淡い集積を認めたので、肺転移の可能性も考えられた。 「卵巣癌」の臨床診断の下で、減量目的で、2006年6月に開腹手術が施行された。

病理所見

肉眼所見:
結腸間膜に連続した9x8x8cm大の腫瘍を認める。割面では、出血を伴う黄白色の充実性の腫瘍を認める。両側卵巣には著変なし。その他、腹膜播種を認める。

組織所見:
異型を示す紡錘形細胞の密な増殖が大部分を占めるが、部分的に上皮様の腫瘍細胞の胞巣や一部には線毛を有す管腔状の構造も認められる。

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紡錘形細胞紡錘形細胞hpf上皮様細胞
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上皮様細胞上皮様細胞上皮様細胞

免疫染色結果:

免疫染色AE1/3CK7CK20E-cadherinvimentinc-kitCD34calretininHBME-1thrombomodulinWT-1D2-40CEAp53
紡錘形細胞partial+focal+--++--focal++-----
上皮様細胞++++-++--++partially+partially+---focal+

最終診断

結腸間膜から発生した2相性の悪性中中皮腫(malignant mesothelioma, biphasic type, arising from the mesentrium, with dissemination to the peritoneum and the omentum)

鑑別診断:
1.Extragastrointestinal stromal tumor
2.Leiomyosarcoma, epithelioid type
3.Synovial sarcoma, biphasic type
4.Ovarian carcinoma
5.Peritoneal serous papillary adenocarcinoma


添付ファイル: fileepihtelioid01.jpg 785件 [詳細] file215-01macro.jpg 746件 [詳細] fileMRI.jpg 680件 [詳細] filespindle02.jpg 938件 [詳細] fileepithelioid03.jpg 954件 [詳細] filespindle01.jpg 873件 [詳細] fileepithelioid.jpg 833件 [詳細] fileepithelioid02.jpg 985件 [詳細]

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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:21 (1391d)