静岡病理医会

Mucinous carcinomaを含む肝癌の一剖検例 

80歳代男性
浜松医大病理学第一講座 森 弘樹

臨床事項

X年頃よりCOPD/慢性呼吸不全により入退院をくりかえしていた。7年後のY月食欲低下, 脱水で入院.
入院時の血液検査でT-Bil5.52mg/dl, ALP3255IU/L, γ-GTP950IU/Lと上昇.CTで肝内SOLを,精査加療目的で1ヶ月ご当院に転院となった.
画像上cholangiocellular carcinoma(CCC)が疑われるが,びまん浸潤型hepatocellular carcinoma(HCC)との鑑別が問題であった.
HBV(-),HCV(-).CCCの診断としてT4(Hinf3,H3, Ginf0, Panc0, Du0, Pv0,A0),P0, N1, M(-), StageIVb. 高齢,慢性呼吸不全のためchemotherapy, radiationの適応外となる.臨終までほぼ無治療で経過.入院後約1ヶ月で永眠される.

肝組織像

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loope像粘液産生腫瘍細胞粘液産生腫瘍細胞2
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HCCの部分移行部?mucin産生腫瘍細胞

所見とSpeaker's Dx:肝S4を主とした境界不明瞭な腫瘍8x5cm, 尾状葉には4x3cmの結節をみる
Macronodular typeのcirrhosis
境界不明瞭な腫瘍部分ではHCC中分化型(偽腺管型)とMucinous carcinomaの混在した所見あり.さらに未分化なcomponentを認め免疫染色ではAE1/3(+), hepatocyte+, CK8+,CK7-で未分化HCCと考えられた.尾状葉の結節性病変は脂肪滴を含む高分化型のHCC

以上、主病変はHCC(中分化, 未分化)とCCC(Mucinous carcinoma)の混在した腫瘍であった。

Virtual Slide--->肝臓腫瘤

フロアからの質問:粘液産生型の肝細胞癌ではないのか?


添付ファイル: fileMoriloope.png 758件 [詳細] fileMoriHE05.png 727件 [詳細] fileMoriHE06.png 681件 [詳細] fileMoriHE03.png 736件 [詳細] fileMoriHE04.png 806件 [詳細] fileMoriHE02.png 792件 [詳細]

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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:21 (1391d)