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Follicular lymphoma

非ホジキン悪性リンパ腫- 濾胞性リンパ腫

定義:(WHO 2008 classification: Definition of Follicular lymphoma)

濾胞性リンパ腫(Follicular lymphoma)は胚中心B細胞, 典型的にはcentrocyteとcentroblast/large transformed cellsの両者から構成されるリンパ腫で,
組織の, すくなくとも一部に濾胞構造を示すものをいう。
いかなるサイズであれ, 芽球様細胞が優位, あるいは全域を占めているびまん性領域があれば,DLBCLの診断をつける。
採取された標本全体に濾胞がなく, びまん性病変であった場合も, centrocyteとcentroblastの混合病変であれば,濾胞性リンパ腫のカテゴリーにはいる。
Primary cutaneous lymphoma of germinal center cellsは別に分類する。

濾胞性リンパ腫の病理

典型的な病理所見

腫瘍濾胞

  • follicular pattern: centrocyteとcentroblastがリンパ節全域, 少なくとも一部で濾胞を形成して増殖する.
  • follicular lymphomaのGrading

    Grade 1-2(low grade): 0-15 centroblast/hpf

    1: 0-5 centroblast/hpf

    2: 6-15 centroblast/hpf

    Grade 3: >15 centroblast/hpf

    3A: Centrocytes present

    3B: Solid sheets of centroblasts

    対物40x 18mmの視野の場合(0.159mm2),10個のhpfを数えて10で割る(。視野の広さによりcount方法が異なる。

  • 腫瘍濾胞は緻密でmantle zoneを欠く。
  • 大きさは成熟した一次濾胞と同じサイズないし反応性濾胞を上回ることあり。通常丸い。floridly reactive hyperplastic follicleに似た, うねった濾胞をみることがある。
  • 腫瘍濾胞は均一で単調だが, 絶対的ではなく, 濾胞ごとに著明な差がみられる症例がある。
  • 低倍率像で濾胞は濾胞間組織にくらべ明るくみえる症例がほとんど。これは小型リンパ球よりやや大型で蒼白な腫瘍細胞が増殖するため。
  • 濾胞が濾胞間組織より暗く見えるreverse patternの症例が認められる。
  • 腫瘍性濾胞は均等にリンパ節全体に分布する。辺縁洞は閉塞され,時に被膜外へ浸潤する。

血液病理の誤解「濾胞内増殖細胞がBcl2陰性ならばfolliculr lymphomaは否定できる」、がある。 真実は「それは間違い。FLの20-25%はBcl2陰性を示す。そのほかの検査で正しく診断すること!」

臨床所見

  • 中高年に発症し, 20歳以下では非常にまれ. 性差はない
  • ごくまれに小児におこった場合は男児優位。
  • 濾胞性リンパ腫の発生は日本では非ホジキンリンパ腫の約10%と欧米での35-45%に比べて少ない
    Japan lymphoma study groupのWHO分類にそう頻度調査では7.24%
  • リンパ節腫大が初発症状で節外の発症はまれ
  • 無症候性の腫瘤として気づかれ, 初診時に体重減少, 発熱, 寝汗などのB細胞症状は少ない
  • 進行速度は穏やかだが, 診断時すでに病変が全身性に広がっていることが多い(末梢リンパ節だけでなく, 胸腹腔内リンパ節, 脾臓を侵襲している)
  • 初診時の骨髄浸潤は高率(40%)で末梢血への白血化も少なくない
  • 経過中急激な腫瘤の増大など臨床像の悪化と共にびまん性大細胞性リンパ腫など, より高悪性度のリンパ腫への進展をおこすことが知られておりHistologic transformationと呼ばれる
  • Histologic transformationの頻度は報告により10-70%とばらつきがある
  • Transformation症例の多くは治療抵抗性で進展後の生存期間中央値は1年未満と予後不良である
  • 220症例の検討で5年め, 10年めのtransformation危険率は各々22%, 31%であり, 6年目以降はプラトーに達する傾向あり(Bastion et al, J Clin Oncol 15: 1587-1594 1997 )

治療と予後

  • 穏やかに進行する経過の長いリンパ腫である. 化学療法にも比較的よく反応するが長期的には完全寛解を得ても再発する例が多く治癒に至ることは少ない

濾胞性リンパ腫の画像アーカイブ

  • Follicular lymphoma case01 40歳代女性 典型的症例と思います--->Archiveを見る
  • Follicular lymphoma case02 70歳代男性 Histrogic transformation例と思います--->Archiveを見る
  • Follicular lymphoma case03 40歳代女性 白血化症例---> Archive

lymphomaniaになるためのリンパ腫病理診断コース

第一回 濾胞性リンパ腫

Follicular lymphomaの多様性---以下の疾患は全く別の疾患であり, 「濾胞性」の名前だけが共通である。

1. Follicular lymphoma, grade 1, 2, 3a, t(14;18)-positive.

in situ follicular lymphoma

intestinal follicular lymphoma

Diffuse follicular lymphoma

2. Follicular lymphoma, grade 3b, t(14;18)-negative

3. Paediatric follicular lymphoma

4. Cutaneous follicule center lymphoma

t(14;18)-negative follicular lymphoma

  • 濾胞リンパ腫全体の10%
  • Bcl2発現陰性
  • microRNA: miR-16, miR-26a, miR-101, miR-29cおよびmiR138の発現が低下している。
  • miR16のtargetであるCHEK1の発現亢進, およびTCL1Aの発現低下
  • 細胞増殖能の亢進
  • 'late' germinal center B-cell phenotype

Paediatric follicular lymphoma

  • 頚部リンパ節に多い, 他の末梢リンパ節病変あるいはワルダイエル輪もある。
  • 節外病変もおこり, 睾丸病変がよく報告されている。
  • 初期病変が多い
  • 成人FLと区別できない所見も多いが, 限局性, bcl-2陰性, t(14;18)陰性, grade3のケースが多くなっている。これらは, 大きく拡張した濾胞を示す場合が多い。
  • まれにflorid follicular hyperplasiaをしめす例があり, flow cytometryや分子病理学的手法でクロナールなCD10陽性B細胞を証明できる。こういう例はとくに少年に認められる。
  • 悪性の病理組織所見がない場合は、リンパ腫とすべきではない。
  • Paediatric FLの予後は良好で, 最終経過観察時にはほとんどの例がdisease-freeである。
  • BCL2陽性Paediatric FLは陰性例にくらべ診断時進行例が多く予後も悪いとする報告がある。*1

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Last-modified: 2018-02-01 (木) 19:38:48 (258d)