GIST with PDGFRA D842V mutation

GISTの診断

GIST=Gastrointestinal stromal tumor

GISTの発症率は年間 2人/10万人で稀な腫瘍である(白血病が6人/10万人ほど)

C-KIT陽性間質性腫瘍は消化管(食道,胃,十二指腸,小腸,大腸,肛門)および,消化管以外の発生部位として腹膜,前立腺,膣での発生が報告されている

 

散発性GISTのc-kit, PDGFDA遺伝子変異

変異部位とその頻度*1

c-kit

  • c-kit遺伝子 傍細胞膜領域(exon11)---全散発性GISTの80%
  • アミノ酸置換, 欠失, 重複など多彩な機能獲得性変異
     
  • c-kit遺伝子 細胞外領域(exon9)---全散発性GISTの10%
  • 基本的にcodon502, 503の2アミノ酸(Ala502, Tyr503)の重複に限定される
     
  • c-kit遺伝子 チロシンキナーゼ領域(exon13)---全散発性GISTの1%
  • codon642の点突然変異が主 (Lys642Glu, Asn655Lysなど。)
     
  • c-kit遺伝子 チロシンキナーゼ領域---全散発性GISTの1%
  • Asn822Lys or Asn822His, codon822番点突然変異に限定される。

GISTの治療

イマチニブによる治療
商品名Glivec 薬価1錠(100mg)3474.40円--->製薬会社のHP

  • 日本ではメシル酸イマチニブ(Glivec)の投与量は400mgまでとなっている
  • イマチニブの効果はc-kit遺伝子変異の部位により異なる。海外の臨床試験(S0033)
  • exon11変異症例では他の部位の変異例より良好な奏功率,治療成功期間,全生存期間
    • 治療成功期間中央値: exon11では576日,exon9変異例では308日 (p=0.003)
  • EORTC62005試験でも同様の結果が得られた
  • exon11変異例では400mg/dと800mg/d投与群で治療成功期間に差はなかった
  • exon9変異例では800mg/d投与群で有意に治療成功期間が延長していた(p=0.0013)

イマチニブ耐性症例の治療

  • 局所的増悪例では外科治療の適応もあるが多くは全身疾患で薬物治療が必要となる
  • スニチニブ(SU11248): VEGFR, PDGFR, KITのチロシンキナーゼ阻害剤
    • イマチニブ耐性GIST症例の延命効果がありアメリカでは承認済み
    • イマチニブ耐性例への奏功率は8%,exon9変異例での治療成功期間延長がexon11例に比べより長かった(p=0.01)
  • 日本での治験が終了し2007年度より使用可能となる見込みである。

転移性GIST特にexon9変異症例にはイマチニブ増量またはスニチニブ投与が有効

転移・再発の危険度の高いhigh-grade GIST症例への術後補助療法

  • 適応についての臨床試験中である
  • high-risk GIST

*1 礒崎耕次 廣田誠一 GISTの遺伝子解析と悪性度診断 胃と腸 46(9); 1411-1416: 2011

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Last-modified: 2018-07-23 (月) 22:43:14 (22d)