静岡病理医会

全身性リンパ節腫大をきたした一症例

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50歳代 男性

一年ほど前, 顎下腫瘤を自覚. 健康診断で貧血, 蛋白尿を指摘され内科受診. 耳鼻咽喉科では両側顎下腺と頸部リンパ節腫大, 右咽頭部腫瘤を指摘される. 吸引針生検では悪性所見は認められず. sIL-2R高値. PET-CTで両顎下腺などに高集積域あり. 悪性リンパ腫が疑われた。

病理組織診断

病理診断:IgG4関連硬化症リンパ節病変

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胚中心を伴うリンパ濾胞が散在し濾胞間に形質細胞が密に集簇して認められる。形質細胞系細胞はIgG陽性でkappa, lambda染色よりpolyclonalと考えられた。IgG陽性細胞の60-70%はIgG4陽性。リンパ濾胞内にIgG4産生細胞が散在していた。

 
 
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IgG4関連硬化症のリンパ節病変

IgG関連硬化性疾患

IgG4関連硬化性疾患の臨床的特徴--本症例は1-4の特徴に一致する。

  1. 中高年男性に好発
  2. 血中IgG4値の上昇
  3. 抗核抗体陽性
  4. 高γグロブリン血症
  5. 好酸球増多や血中IgEの上昇
  6. アレルギー疾患の罹患率が高い
  7. ステロイド治療が著効する

IgG4関連硬化性疾患の病理学的特徴

  1. びまん性のリンパ球・形質細胞浸潤
  2. 閉塞性静脈炎
  3. 多数のIgG4陽性形質細胞の浸潤
  4. しばしば多数の好酸球浸潤を伴う
  5. 腫瘤性病変とびまん性病変をとる

IgG4

  • IgGサブクラスの6%以下で最も量が少ない
  • 補体活性化をしない
  • blocking antibodyとして働く
    抗原と肥満細胞の結合を阻止しアレルギー反応を抑制
  • 自己免疫性水泡症, 膜性腎症に関与

添付ファイル: fileLN.jpg 353件 [詳細] fileLNx20.jpg 1252件 [詳細] filecase01PET.jpg 941件 [詳細] fileIgG.jpg 869件 [詳細] fileIgG4.jpg 844件 [詳細] fileIgG4up.jpg 901件 [詳細]

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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:20 (1508d)