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Mantle cell lymphoma

Mantle cell lymphomaの症例01, 症例02, 症例03

Mantle cell lymphomaの病理組織像

リンパ節病変

増殖パターン

低倍率での増殖パターンには, nodular, diffuse patternの2パターンと, その混合型がある。

nodular patternが認められる症例は初診時で40%ほどで,病初期に明瞭な結節形成または不明瞭な結節形成(= vaguely nodular growth, vague nodule)が認められる。結節が見られるのは部分に限られる。

この他, nodular MCLには既存のリンパ濾胞胚中心を取り囲んでマントル層が高度に肥厚しているように見える場合がありmantle zone patternと呼ばれる。このpatternの増殖例には,胚中心を欠く一次濾胞が認められることがある。一次濾胞の著明な症例ではsmall cleaved cell typeのfollicular center cell lymphoma とまぎらわしい。

病期が進行すると腫瘍細胞の浸潤により反応性濾胞と濾胞間腫瘍細胞の区分は消失しdiffuse patternとなる。1/4ほどの症例では, このdiffuse pattern時期でも不明瞭なnodular patternが遺残している。

正常なlymphocytic cuffを欠く裸の濾胞(=naked follicle)がびまん性増殖内に見られることがある。

CLL/SLLに見られるpseudofollicle/ proliferation centerを認めない。--->marginal zone-like variant MCL

細胞所見

低倍率で見る増殖腫瘍細胞の単調さ, 均質さがきわだつことがMCLの診断に重要な所見である。均一な細胞の形態には, いろいろなヴァリエーションが見られる。

大きさの均一な小型ないし中型の細胞が増殖している。細胞質は乏しく, 不整で, でこぼこな(indented)核に中等度に粗いクロマチンが認められる。核小体は見えにくい。(核小体が明瞭なものはpleomorphic variantやMCL以外のリンパ腫を疑う。) 切れ込みのある核もしばしば出現する。小型円形核のリンパ球はT細胞で種々の程度に混在する。

  • 不整な核の細胞がごくわずかで, ほとんどが類円形核の症例や, 角張ったり切れ込みのある核の細胞(centrocyticの形態),または脳回様核をもつ細胞のMCLもあるのです。
  • 増殖細胞にparaimmunoblastやlarge noncleaved cell/ centroblast(FLに見られる)を認めない。plasma cellの混在はないか, ごくわずかで, polyclonalである。
  • 豊かで淡明な細胞質をもちmarginal zone/ monocytoid B cellに似た増殖細胞が部分的に見られる症例がある。これらの症例には典型的なエリアが存在するのでartefactなのかもしれない。
  • mitosisは通常<20/hpfと多くはない。

Large cell(anaplastic centrocytic)/ blastic forms of MCL

MCLの20%に腫瘍細胞が通常のMCLより大きく, クロマチンはきめ細かく分散し, 小さな核小体が見られるhigh-grade variantが認められる。

  • mitosisはlymphocytic form MCLに比べて多くbenign histiocyteの混在が見られる。
  • high-grade MCLはde novoの疾患でlymphocytic typeからhigh-gradeへのtransformationは多くない。
  • MCLよりdiffuse large B cell lymphomaへのtransformationはまれ。

Mantle cell lymphoma histological variant 組織像--->Variantの組織像(pdf file)

 
MCL-classicOK.jpg(91.4KB)MCL-pleo.jpg(100.2KB)MCL-blastoid.jpg(123.8KB)MCL-smallcell.jpg(122.9KB)
classical MCLpleomorphic variantblastoid variantsmall cell variant

1. classical MCL

小型から中型リンパ球で核はわずかに不整なものから強くゆがむものまで認められcentrocyteに似ている. クロマチンは幾分, 分散してみられ, 核小体は不明瞭である.

2. blastoid variant

リンパ芽球型リンパ腫細胞のような繊細な核クロマチンでN/C比が高い類円形腫瘍細胞から成る。核分裂が多い。

3. pleomorphic variant

腫瘍細胞は脳回状にくびれた中ないし大型核をもつ。核小体も明瞭なものが出現する。核形態、細胞のサイズともに多形性に富む。HEではATLLなどのT細胞腫瘍やびまん性B細胞性リンパ腫の腫瘍細胞に似る。

4. small cell variant

CLLに似た小型リンパ球の混在や優位な増殖が見られる. クロマチンはより凝集しているように見える.

5. marginal zone -like

淡明で広い細胞質をもつ, 辺縁帯B細胞あるいは monocytoid B-cellに似た細胞のfociがめだちmarginal zone lymphomaに類似する. ときにこの淡明な構造はCLL/SLLのproliferation centerと混同されてしまう.

免疫染色 immunophenotype*1

MCL腫瘍細胞は細胞表面IgM/IgDを発現. 軽鎖はlambda restrictionがkappaよりも多く認められる.

BCL2が均一に染まり, CD5, FMC7, CD43も陽性となる. 時にIRF4/MUM-1陽性を示す.

CD10, BCL6の胚中心マーカは陰性. CD23は陰性または弱陽性となる.

cyclinD1はMCL症例の95%が陽性を示す. わずかな例でCD5が陰性となる.文献では6%.*2-->CD5陰性MCLの症例

SOX11は最も感度の高い抗体でMCLの90%が陽性となる. cyclinD1陰性例とblastoid 例も陽性である. ただし, SOX11の感度, 特異性は使う抗体によりさまざまであることに注意が必要.

blastoidあるいはpleomorphic caseではときに抗原のaberrant expressionが見られ, CD5がそまらずCD10, BCL6が陽性となる.

まれなMCLではCLL/SLLのマーカであるLEF1とCD200が陽性を示す. LEF1はblastoid/ pleomorphic caseに, CD200はleukaemic non-nodal variantに発現することが多い.

FDCの粗な網目構造が免疫染色によりしばしば観察される.(CD23, CD21染色)

 
 

mantle cell lymphomaのphenotype variant報告

Mantle cell lymphomaの臨床と予後

MCLclinic01.gif
 
  • 初診時進行したstage (stage/)のことが多く, 全身リンパ節腫大, 骨髄, 肝への侵襲があるが,50%弱では無症状。
     
  • 脾は診断時に約60%が浸潤あり, その他の節外病変では消化管とWaldyer ringが多い。
     
  • 消化管では特徴的なmultiple lymphomatous polyposisをきたす
     
  • 初診時中枢神経の合併はまれであるが経過中, 10%に侵襲あり
     
  • 軽度の貧血はまれではない。血小板減少は<15%
     
  • 末梢血リンパ球増多は, >4000 (20-40%)であるが>20000を越す症例はまれ。
     
  • ごく軽度のmonoclonal gammopathyが見られることがある(非腫瘍細胞からの産生)

*1  Swerdlow SH, et al. Mantle cell lymphoma. In: Swerdlow SH, Campo E, Harris NL., eds WHO Classification of Tumors of Hematopoietic and Lymphoid tissues. 4th ed. Lyon, France: IARC; 2017:276-277.
*2  Miao Y, et al. CD5-negative mantle cell lymphoma. Clinicopathological correlations and outcome in 58 patients. Am J Surg Pathol 2019; 43(8): 1052-1060
*3  Chuang W-Y, et al. Identification of CD5/cyclinD1 double negative pleomorphic mantle cell lymphoma. A clinicopathologic, genetic, and gene expression study. Am J Surg Pathol 2020; 44(2):232-240.
*4  Xu J, et al., SOX11-negative mantle cell lymphoma. Clinicopathologic and prognostic featues of 75 patients. Am J Surg Pathol 2019; 43(5): 710-716

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Last-modified: 2020-10-21 (水) 16:43:24 (1d)