静岡病理医会

SPS223-Case05 Myeloid sarcoma

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診断に難渋した顆粒球肉腫の1例 静岡赤十字病院 笠原正男

virtual slide---腫大した頸部リンパ節,部分

Myeloid sarcoma (Granulocytic sarcoma)

(WHO 2007の定義)
骨髄芽球が骨髄以外の臓器に腫瘤を形成して増殖する病態。骨髄芽球はmaturationがあってもなくてもよい。
白血病の患者さんでは, 骨髄芽球が確かな腫瘤を形成し組織の構造に影響を及ぼす場合以外は、いかなる臓器における浸潤もMyeloid sarcomaとは分類しない。

う〜ん, 曖昧な定義ですなあ。しかしながら, 診断時に骨髄病変のない, あるいはAML診断既往のない症例に限ると頻度は極めてわずかになってしまうようです。

病理組織所見

  • 発症部位は全身臓器での報告があるが, 皮膚, リンパ節, 脊椎, 小腸, 眼窩が多い。
  • 肉眼的に腫瘤割面はみずみずしい髄様で腫瘍細胞のペルオキシターゼ活性により緑色調を呈する。このため緑色腫 chloromaと呼ばれる。酸化により緑色は速やかに退色するため生検できづかれるのはまれである。

Myeloid sarcoma 症例02

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乳腺腫瘤 50歳代女性

乳腺の急速に増大する腫瘤を自覚し受診。locus Aに直径5cm大までの複数の腫瘤を認めた。fine needle biopsyは陰性。incisional biopsyを行う。末梢血異常なし。
differential;Eo4%, 芽球をみとめず。LDH 204 IU/l。

生検組織: 乳管をring状にとりまくように異型細胞が浸潤増殖している。増殖細胞は小型核小体をもつ, クロマチンの繊細な明るい大型類円形核, 淡明または弱好塩基性細胞質の境界不明瞭な細胞。核所見からは幼弱な細胞の増殖と考えられる。細胞の結合は弱く, リンパ腫や血液系細胞などが鑑別になる。乳管上皮間に異型細胞浸潤は見られない。(乳腺リンパ腫に多いMALT typeとは細胞所見, 浸潤所見がまったく異なっている)部分的に好酸球浸潤があり, 大型の単核好酸球など出現する好酸球にも異型があるように見える。

免疫染色: リンパ腫が疑われflow cytemetryのMLパネルを調べた場合はCD34, CD13, CD33が鑑別として組み込まれている。浸潤細胞はCD34+, CD13+, CD38+,であった。naphtol AS-D-CAE染色+,追加の免疫染色で, MPO+, lysozyme+, CD16-, CD56-, CD68(PG-M1)-, p53+
以上から骨髄芽球の髄外乳腺組織浸潤と考えられた。flow cytometryに検体が出されていない場合は, 鑑別にGranulocytic sarcomaを入れることが大切。リンパ腫が疑われるけどリンパ球マーカが染まらないときは骨髄芽球マーカ、組織球樹状細胞マーカを入れてみる。CD34も幼弱細胞を検出する。

本例では骨髄検査でmyelocytic leukaemiaは認められなかった。

Virtual Slide ---> 乳腺腫瘤

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Myeloid sarcoma- AML5 症例03

睾丸腫瘤 幼児

Virtual Slide ---> 睾丸腫瘤:

Myeloid sarcoma of the small intestine- #66中部交見会 No1165


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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:20 (1447d)