静岡病理医会

皮膚 Mycobacterium Chelonae 感染症

静岡県立総合病院 病理検査科 室 博之 218回SPS-Case06

演題症例と疾患の解説

症例
50歳代女性の下腿内側に1-2cm大の圧痛のある紅色結節が2個出現し,うち一個は自壊して排膿が認められた。
膿の培養では一般細菌, 真菌陰性。塗末ではGafky 6号, 結核菌およびMACのPCRは陰性。液体培地で3週, 小川培地で4週の培養で菌陽性となり, 同定でMycobacterium Chelonae

症例の皮膚病理組織所見
紅色結節の皮膚組織:真皮から皮下組織にかけてabscessが散在する炎症性肉芽病変で特異的肉芽腫はまったく見られなかった。皮膚科の要請でZiel-Nelsen染色をすると赤染する桿菌が多数存在している。

治療と経過 生検施行後2ヶ月間LVFX内服, ナジフロキサシン外用および温熱療法をおこなうが効果なくさらに1cm大褐色丘疹が出現. CAM800mg/day内服に変更したところ6ヶ月ご色素沈着をのこして治癒し投薬を終了した。

Mycobacterium Chelonae

  • 迅速発育型(1週間以内にコロニーが発育する)の非結核性抗酸菌
  • 低温でよく生える:28-30℃の低温が発育至適温度の,土壌や水中常在菌である
  • 免疫抑制患者・糖尿病患者の四肢に好発する, 隆起性結節, 皮下結節,皮下膿瘍が大部分。
  • 自壊・瘻孔形成・潰瘍化することあり。蜂窩織炎様発赤を呈した症例報告あり。

病理組織学的には膿瘍・類上皮細胞性肉芽腫・非特異的肉芽腫反応で、Ziel-Nelsen染色で赤染する菌体が確認されることもある。


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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:20 (1567d)