静岡病理医会

右側腹壁、上部後腹膜、骨盤腔から腹腔に存在する巨大腫瘤の3症例

静岡赤十字病院 笠原正男

Case06-01:Desmoid of abdominal wall

30歳代女性
200X年3月妊娠.5月右側腹部腹壁に腫瘤を自覚. 妊娠中に徐々に増大した。翌年3月精査のため受診.腫瘤摘出術が行われた。

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病理組織診断:Desmoid of abdominal wall

Desmoidは分化のよい線維芽細胞の浸潤性増殖からなり, しばしば再発をきたす線維腫症fibromatosisである。その中で深部組織, 骨格筋を中心に発生するものをDesmoidと称する。発生部位により腹壁外, 腹壁, 腹腔内の3型に分類される。

  • 腹壁Desmoidは妊娠中, 分娩後の女性の腹直筋あるいは周辺の筋肉に好発,小児, 男性にも発生する
  • 転移はない。浸潤性に発育し再発は高頻度, 悪性化はない。
  • 肉眼的所見:筋肉内, 筋膜, 腱膜に発生し硬い割面白色。不明瞭な渦巻き, 結節状構造を示す。出血や壊死は認められない。皮膜を欠き周囲筋組織内に浸潤する。
  • 組織所見:長紡錘形細胞のゆるやかな束状配列細胞間の膠原線維が豊富 核異型性分裂像なく核形は均一。keloid様線維の介在 既存の骨格筋細胞を取り込む Vimentin陽性、筋線維芽細胞を多く含みSMA, HHF-35部分的陽性 

治療は腫瘍の完全切除

■■Virtual Slideを見る===>腹壁腫瘤

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Case06-02:Well differentiated liposarcoma, Fibrous type, inflammatory subtype

60歳代女性

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200X年11月末より胃部不快感出現,翌月吐き気,下痢があり近医を受診.上腹部に腫瘤を触知され本院外科を紹介され入院.精査の結果腹部に最大径20cmを超える巨大腫瘤が認められた。

病理組織診断:Well differentiated liposarcoma, Fibrous type, inflammatory subtype

■■Virtual Slide--->腹腔内腫瘤

Case06-03

60歳代女性

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体操教室で下腹部を打ったことがあった後, 肉眼的血尿が出現,下腹部の張りと重苦しさがあったが経過をみていた。その後下腹部が腫脹するため近医を受診。触診で硬い腫瘤を認められCTで血腫疑い。本院を紹介された。CT, MRIで骨盤内腫瘤が認められCA125高値, 腹水貯留を指摘された。

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Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:20 (1508d)