静岡病理医会

左下顎骨腫瘤

74歳 男性

SPS223case02MRI.jpg
SPS223case02CT.jpg

左顎下部に大豆大の腫瘤を自覚。2ヶ月後より急速に増大。CTで4.5cm。静岡がんセンターを紹介受診となる。

画像1: MRI 矢状断;T1強調画像で筋肉と等信号, T2強調画像で淡く高信号, 内部は不均一
画像2: CT;下顎骨体を取り囲む腫瘤で境界は不明瞭だが下顎骨の破壊像は乏しい。顎舌骨筋や顎下腺に浸潤。左上深頚リンパ節は1cm大と腫大し,転移が疑われる。

病理組織診断

左下顎骨腫瘤肉眼所見

SPS223case02macro.jpg

5.0x4.5cm, 一部境界不鮮明な丸い弾性硬の腫瘤。ivory colorの組織内に黄色の脂肪と考えられる部分や出血部分が混在する。下顎骨の下半分が腫瘤に取り囲まれているが骨の破壊所見はみられない。

Virtual slideを見る---> 左顎下部腫瘤 未掲載です。

biopsy01.jpg
biopsy02.jpg
biopsy03.jpg

腫瘤生検組織

Pathological Diagnosis: Inflammatory myofibroblastic tumor

Inflammatory myofibroblastic tumor(IMT)

  • 小児および若年者に好発する腫瘍性病変で, 平均年齢9-10歳。好発部位は肺, 膀胱, 腸間膜, 大網で, 時に額顔面領域(リンパ節, 咽頭, 唾液腺)に発生する。貧血, 高ガンマグロブリン血症, 赤沈の亢進が特徴
  • IMTの約50%はALK-1遺伝子再構成によりALK-1陽性になるが成人例では陰性のことが多い。ALK-1の陽性率は発生臓器により異なり, 腸間膜, 消化管, 膀胱のIMTでは60-100%, 肺では50%以下, 四肢, 腎ではほとんど陰性。IMTでは, CK陽性となる場合がある。
  • 15-25%は局所再発する。5%以下の症例が遠隔転移を起こすとされる。Ganglion-like cellや異型細胞の出現する例は悪性度が高い。
  • corticosteroidや非ステロイド抗炎症薬で消退する場合がある。

添付ファイル: fileSPS223case02CT.jpg 636件 [詳細] fileSPS223case02macro.jpg 719件 [詳細] filebiopsy03.jpg 697件 [詳細] filebiopsy01.jpg 690件 [詳細] fileSPS223case02MRI.jpg 660件 [詳細] filebiopsy02.jpg 701件 [詳細]

トップ   編集 凍結解除 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS
Last-modified: 2014-08-29 (金) 12:41:20 (1330d)