[[WikiPathologica]]

*''眼球運動の調べ方'' [#k9ea25fa]

1. 両眼を開いて&color(red){眼球の位置};を観察する。~
2. 次に上下左右方向を随意的に凝視させる~
3. 同じくすべての方向に視標を動かしてこれを凝視させ&color(red){両眼の共同運動が傷害されていないか};を調べる。~
4. 一側づつ眼球運動を検査し障害があれば&color(red){どの方向に動かないか};を記載する

&color(red){両眼の共同運動障害は中枢性眼球運動障害};を示唆し,&color(blue){ 一側眼球のある方向への運動障害は末梢性眼球運動障害};を示唆する

#ref(kyodoh01.jpg,around,right,50%)
''中枢性眼球運動障害''には, &color(red){共同偏視, 注視麻痺, 核間性眼筋麻痺, 輻輳麻痺};などがある。

-''共同偏視 conjugate deviation'':両眼が一側に向いて固定され他の方向に動かないもの。~
脳卒中発作が疑われ, 眼球が共同偏視を示すときは, 大脳半球・中脳病変では偏視の方向が病巣側をにらむようになり, 小脳や橋病変では病変と反対方向に共同偏視をきたす。~
両眼が鼻先をみるように下内方へ偏位しているときは''視床出血''のことが多い。~
一側が内下方, 他側が外上方に向く特殊な''斜偏視''は ''中脳障害時''にみられる。

-注視麻痺:共同偏視と裏表の関係。たとえば右への共同偏視は左への注視麻痺と同義となる。大脳・中脳病変では病変と反対方向への注視麻痺が, 小脳・橋病変では病巣側への注視麻痺をきたすことになる。(覚えると混乱するので偏視の方のみ覚える)~
上方向への共同注視麻痺は&color(green){''中脳の背側部(=被蓋部)''};の障害でおこり&color(green){''パリノー徴候 Parinaud's sign'' };と呼ばれる。

-''輻輳麻痺 convergence palsy'' : より目ができなくなること。視標を正中で顔に近づけたとき両眼が正中を凝視することができなくなる。''中脳輻輳中枢''の障害により起こる。


#clear

*眼球運動とその障害 ocular movement and its disorder [#ib413462]

''3つの脳神経が眼球運動eye movement, ocular movementを支配する。''
+動眼神経 oculomotor nerve (第掲梢牲): 核は中脳被蓋にある。
+滑車神経 trochlear nerve (第固梢牲): 核は中脳被蓋にある。
+外転神経 abducens nerve (第最梢牲): 核は第四脳室底で橋の被蓋部にある。


''動眼神経 oculomotor nerve''~
脳幹上丘, 中脳水道周囲灰白質内で,これの腹側に核がある。
核は2群に分かれ
-副交感神経である中央部はWestphal-Edinger核で内眼筋(瞳孔括約筋, 毛様体筋)を支配する。
-両側のより大きな核群は外眼筋(内直筋, 上直筋, 下直筋, 下斜筋)および眼瞼挙上筋を支配する。

脳幹脚間窩外側から出た動眼神経は&color(red){上小脳動脈};と&color(red){後大脳動脈};の間を通り,小脳テントの自由縁のそばを走って&color(red){海綿静脈洞};を経て上眼窩裂から眼窩へ達する。~
ここで副交感神経がわかれ毛様体神経節にいたる。
動眼神経の体性線維は2本にわかれ上枝は眼瞼挙上筋, 上直筋に行き, 下枝は内直筋, 下直筋, 下斜筋に行く。

動眼神経全線維が障害を受けると~
1. &color(blue){外直筋(外転神経支配), 上斜筋(滑車神経支配)以外のすべての外眼筋麻痺};がおこる。~
2. 副交感神経支配の&color(blue){瞳孔括約筋, 毛様体筋の麻痺};もおこり, &color(blue){対光反射が消失, 散瞳する. 輻輳反射, 調節反射も消失する};。

トップ   編集 差分 バックアップ 添付 複製 名前変更 リロード   新規 一覧 単語検索 最終更新   ヘルプ   最終更新のRSS