[[WikiPathologica]]

*Follicle and Follicular lymphoma up date 2018[#ufc6ea72]

2018.1.13日 [[第8回リンフォマニアの会>リンフォマニアになるためのリンパ腫病理診断コース#bc752ffe]]講演から

&color(red){竹内賢吾先生のご講演内容の記載で一部誤りがありました。ご本人から連絡をいただき訂正いたしました. このページ, 竹内先生ご本人確認すみの内容です。};

**2016年WHO blue bookのFollicular lymphoma(FL)定義 [#vee22f34]

reviced WHO2016 classification&note{:Swerdlow SH, Campo E, Harris NL, et al., editors. WHO classification of tumours of haematopoietic and lymphoid tissues. World Health Organization Classification of Tumours. Lyon: IARC; 2016.};

濾胞中心follicular center(胚中心 germinal center)のB細胞から構成される腫瘍. 典型的には''centrocyteおよびcentroblast/large transformed cellsが腫瘍の細胞成分であり, 少なくとも一部に濾胞パターンを示す''.

部分的に採取された組織(sampled tissue)が完全にびまん性パターンであっても, centrocyte, centroblastから構成されるリンパ腫はFLの範疇に含む(かなり稀であるが)

自然経過において, 細胞悪性度cytological gradeが進行することはよく見られる現象であり, ''centroblastからなるびまん性リンパ腫''はDLBCLへのprogressionの証拠になる.

4つのFL variantがある

1) in situ follicular neoplasia (以前は FL in situ)

2) dudenal-type FL

3) testicular FL

4) the diffuse variant of FL

Primary cutaneous follicle center lymphomaは別に分類される 

Paediatric(米語ではPediatric)-type FLも別に分類される; FLはほぼ例外なく大人adultの疾患であり(median 60歳代), 18歳未満の乳幼児思春期には非常に、稀に、起こることがある. ~
&color(red){18歳未満におこる節性リンパ腫 nodal lymphomaをPaediatric-type FLとする.};

**濾胞follicleの構成 [#q7767dd5]

#ref(GC01.jpg,around,right,80%)
リンパ節の皮質cortexは, primary follicle(一次濾胞)とsecondary follicle(二次濾胞; 右図)から構成される.

''primary follicle;''

主にナイーブB細胞と記憶B細胞から構成され, μおよびδ重鎖とポリクローン性の軽鎖を細胞に表出させている. 形態的には小型リンパ球からなり胚中心はなく, small/ large cleaved cellは見られない.~
bcl-2陽性. CD10, bcl-6は陰性. %%%bcl-2陽性の一次濾胞をFLと間違えないよう注意%%%.

''secondary follicle;''

胚中心(germinal center: GC)とmantle zoneをもつ.

mantle zoneはprimary follicle構成細胞と同じB細胞からなる. mantle zoneには厚い薄いがみられ, 薄いときはmantle zoneがないように見え, 子供のリンパ節に多い. 

germinal center(GC)は, ''B細胞, T細胞, 抗原提示細胞, tindible-body macrophage''が混在して構成されている. B細胞が優位に多く, small/ large cleaved cell(centrocytes)とlarge non-cleaved cells(centroblasts)が認められる。~
正常胚中心のcentrocyte, centroblastsは&color(red){''bcl-2陰性であり, CD10, bcl-6が陽性となる.''}; surface Igは低レベルであるが細胞質に通常 μ重鎖タイプ(IgM)Igが認められる.

T細胞はCD4+/ CD8-のhelper/inducer cellsであり, ''follicular (helper)T-cell:Tfh''とよばれる. ''PD-1+, CXCL13+, CD57+''. 

抗原提示細胞の多くは ''follicular dendritic cell''であり, 提示抗原から%%%myofibroblastの特殊型細胞で骨髄のstromal cell前駆細胞由来と考えられている%%%.通常この細胞は組織学的に区別しがたいが, ''微細な傾向のクロマチン, 明瞭な小型核小体をもち細胞質が不明瞭な多核細胞(Warthin-Finkeldey cell)''があればfollicular dendritic cellとして区別できる.~
''CD21+, CD35+, CD23+とclusterin+'' CD23はときに陰性のことがあるので注意.

胚中心内で, %%%明るい類円形の核が2つくっついている細胞%%%はまず%%''tindible body macrophage''%% &color(red){''follicular dendritic cellで'' tindible body macrophageとの鑑別に有用です.}; (竹内賢吾Dr談)
#clear

高度に活性化された胚中心では, centrocyteとT細胞から構成される light zone (LZ)と増殖の盛んなcentroblastsとtindible-body macrophageの多いdark zone(DZ)が区分されるようになり, 極性(polarization)をもつといわれる.

ときにmantle zoneの外側にmarginal zoneが認められることがあり, 腸管膜リンパ節によく見られる.
#br
&ref(centrocyte02.jpg,around,left,50%); &ref(centroblast02.jpg,around,left,50%); &ref(MZ-GCborder.jpg,around,left,50%); centrocytes(左図), centroblasts(中央, 赤矢印), Mantle zone-GC boder(右図) クリックで拡大図.
#clear
centrocyteはくびれや切れ込みのある核をもつ中から大型の細胞で核小体は明瞭なものと不明瞭なものがある. ~
centroblastは類円形大型のvesicularな核をもったN/C比大の細胞. 核小体が複数個核辺縁にくっつくように認められる.
&color(red){胚中心には核分裂像やapoptosis像が多く, 正常胚中心のMIB-1 indexは高い。(FLでは low MIB-1 indexとなる. 後述)};

**Follicular lymphoma [#lde24576]

WHO2017 bule book Follicular lymphoma(巻頭の一覧表)

''Follicular lymphoma''
-''in situ follicular neoplasia''
#br
-''Duodenal-type follicular lymphoma''
#br
-''Testicular follicular lymphoma''

''Paediatric-type follicular lymphoma''

'''''Large B-cell lymphoma with IRF4 rearrangement'''''

''Primary cutaneous follicle center lymphoma''

Definition(定義)の本文中のFollicular lymphomaの小分類のうち diffuse variant of FL が巻頭一覧から抜けている.

&color(red){FLの頻度は全リンパ腫のうち約20%, 5例に1例の割合};. 1994-95年の集計では6.7%&note{:The world health organization classification of malignant lymphomas in japan: incidence of recently recognized entities. Lymphoma Study Group of Japanese Pathologists. Pathol Int. 2000 Sep;50(9):696-702.};とされており増加傾向をしめしているようである.

Follicular lymphomaには高悪性度リンパ腫への進行, 進展がありうる. この場合, 腫瘍のびまん化だけではなくblast化の所見が重要である.

*** Follicular lymphoma 病理所見 [#d87fd9d6]

典型的な病理所見

''腫瘍濾胞''

-''follicular pattern'': &color(blue){centrocyteとcentroblast};がリンパ節全域, 少なくとも一部で濾胞を形成して増殖する.

-follicular lymphomaのGrading
>Grade 1-2(low grade): 0-15 centroblast/hpf
>>1: 0-5 centroblast/hpf
>>2: 6-15 centroblast/hpf
>Grade 3: >15 centroblast/hpf
>>3A: Centrocytes present
>>3B: Solid sheets of centroblasts
>対物40x 18mmの視野の場合(0.159mm2),10個のhpfを数えて10で割る(。視野の広さによりcount方法が異なる。

-腫瘍性濾胞は通常丸く, 大きさは成熟した一次濾胞と同じサイズ. 反応性よりも小さく均一で単調だが, 絶対的ではなく, 濾胞ごとに著明な差がみられる症例がある. 濾胞間の広いものからほとんどみられないものまでさまざま.~
腫瘍濾胞は密に増殖し,mantle zoneを欠く.あたかもback to backを形成するようにみえる.--> typical FLの増殖パターン.~
mantle zoneが, わずかに残ることもある(mantle cellの確認にはIgDの免染が役立つ:埼玉医科大学国際医療センター 田丸淳一先生)



#ref(SM02-HEhpf03.jpg,around,right,50%)

''濾胞増殖pattern''

-''marginal zone pattern''-- 一見, 濾胞胚中心があって周囲に明るい部分が増えていてmarginal zoneが拡大しているように見える--免染では胚中心マーカ陽性でFLとわかる.
#br
-''floral variant''--まれなパターン. floridly reactive hyperplastic follicleに似た, うねった濾胞をみることがある.&note{:Kojima M, et al. Histological variety of floral variant of follicular lymphoma. APMIS. 2006 Sep;114(9):626-32.PMID:16948815};
#br
-''vaguely nodular''-- 濾胞構造がぼんやりして明瞭でない. mantle cell lymphoma, marginal zone lymphoma with colonization, B-CLL with proliferation centerとの鑑別がむずかしいことがある.
#br
#br

腫瘍細胞のほとんどがcentrocyteであっても%%%右図のようにcentroblastを超えるような大型細胞が1個でもあれば%%%,他に大型細胞のみからなる腫瘍性胚中心がないかと,より注意して観察するようにしています。

&color(#e2041b){ほぼすべてがcentroblast/largetransformed cellからできあがっている腫瘍性胚中心があれば,low-grade componentだけではなく,high-grade component(grade 3B)が存在するという診断になります}; (Dr竹内賢吾談--許可を得て先生の文章をそのままパクり)


低倍率像で濾胞は濾胞間組織にくらべ明るくみえる症例がほとんど。これは小型リンパ球よりやや大型で蒼白な腫瘍細胞が増殖するため。

濾胞が濾胞間組織より暗く見えるreverse patternの症例が認められる。

腫瘍性濾胞は均等にリンパ節全体に分布する。辺縁洞は閉塞され,時に被膜外へ浸潤する。


#ref(FL-diagnosis.jpg,around,right,80%)

#br
FLの骨髄浸潤

-骨髄生検で, 骨梁の周囲に好んでリンパ腫が浸潤する. また, 病変部には銀線維が増生する. 

-骨髄穿刺吸引では, 腫瘍成分が吸えないことがあるので注意. paratrabecular patternでB-cellが増えるのは異常な所見-->FLをまず考える.
#br

Follicular lymphoma&note{takeuchi:第8回リンフォマニアになるためのリンパ腫診断研究会 竹内賢吾Dr};

-正常胚中心B細胞ではBCL2発現は見られないが, FLではt(14;18)(q32;q21)転座により'''''Bcl2'''''近傍にIGHのスーパーエンハンサーが近接しBCL2が恒常的に発現することになる.(転座による異常タンパク産生はない)
#br
-転座した'''Bcl2'''遺伝子にはsomatic hypermutationにより変異がはいる.
#br
-FL grade1/2では, ca 90%の症例にBCL2陽性, Bcl2再構成陽性
#br
-FL grade3では, 50〜70%がBCL2陽性, Bcl2再構成陽性.
#br
-BCL2陰性FLのうち, ca50%がBCL6再構成が陽性である.
#br
-FLにおいて軽鎖遺伝子と'''Bcl2'''との相互転座はきわめてまれ(あるにはある)--->この転座がある場合はまず他の腫瘍を考える.
#clear

>&color(red){血液病理の誤解};に''「濾胞内増殖細胞がBcl2陰性ならばfolliculr lymphomaは否定できる」''、がある。
真実は「&color(red){それは間違い。''FL grade1/2の10%はBcl2陰性を示す''&note{:Guo Y, et al Bcl2-negative follicular lymphomas frequently have Bcl6 translocation and/or Bcl6 or p53 expression. Pathol Int. 2007 Mar;57(3):148-52.};};。そのほかの検査で正しく診断すること!」
#clear
#br

''BCL2 proteinとhypermutationによるエピトープ変化''

#ref(BCL2protein-Abs.jpg,around,80%)
#br
#br
BCL2免疫染色陰性FLのBcl2遺伝子はsomatic hypermutationのために変異している可能性がある.&color(crimson){''抗体によっては変異したタンパク質をepitopeとしてとらえられず陰性となるBCL2 pseudo-negativeがありえる''};。(図 )&note{takeuchi:第8回リンフォマニアになるためのリンパ腫診断研究会 竹内賢吾Dr};

HEで増殖する濾胞がFLのパターン, 免染でCD20+, CD10陽性細胞が濾胞外にこぼれる所見(これは異常な所見!!)があればBcl2陰性であっても, FLを考えて核型の確認「t(14;18)(q32;q21)」, FISHでのBcl2/IGHを確認することが必要

#clear
***Follicular lymphoma, classical and typical case[#k2d43f79]

t(14;18)(q32;q21.3)/ bcl2/IgH rearrangementをもつ典型的なFL症例を示す.~
本例のような典型例がFLの70%を占め, 30%は生物学的特性の異なる非典型例といえる&note{:軽部謙之輔ほか 濾胞性リンパ腫の臨床病態・分子病態 臨床血液 2008;49(3):159-164};

//H1702748
''IWT case 66y.o male''
 
鼠径部リンパ節腫大に気づく. 近医でPETの精査をうけ, 頚部, 縦隔, 腋窩, 鼠径などほぼ全身のリンパ節に腫大が認められた.当院を紹介され受診.鼠径部リンパ節を生検する.

HE所見: サムネイル画像をクリックすると大きな画像がみられます.

|&photo(FL_loupe.jpg);|&photo(FL_follicle-mpf01.jpg);|&photo(FL_folliclehpf01.jpg);|
|CENTER:loupe像|CENTER:x40|CENTER: x400,centroblastsの多いエリア|



免疫染色

|&photo(FL_CD20.jpg);|&photo(FL_BCL2.jpg);|&photo(FL_CD10.jpg);|&photo(FL_BCL6.jpg);|
|CENTER:CD20|CENTER:BCL2|CENTER:CD10|CENTER:BCL6|

&color(red){''MIB-1(Ki67)-indexが低い濾胞は異常. CD10陽性細胞が濾胞辺縁や濾胞間にも見られるのは異常''である};---FL診断の重要な「必ずあってほしい〜あってほしい所見」
|&photo(FL_MIB1.jpg);|&photo(FL_CD10-lpf.jpg);|&photo(FL_t14-18.jpg);|
|MIB-1 index; low|濾胞外にCD10+細胞がこぼれている|核型はt(14;18)の単独異常|

#br
#br

***Follicular lymphomaの免疫染色 [#z712a022]
#br
-胚中心細胞は''CD20, CD10, bcl-6''を発現する. FLの胚中心でも同じく''CD20+, CD10+, BCL-6+''となる.
#br
-濾胞性リンパ腫の診断には, &color(crimson){''CD10陽性細胞が胚中心だけではなく, 濾胞間など濾胞以外の場所にも出現すること''};が重要な所見.
#br
-濾胞性リンパ腫では, 腫瘍性濾胞は&color(crimson){''正常の濾胞が発現しないBCL-2を発現する''};. 反応性濾胞増生との鑑別に有用な所見.
#br
-FLの腫瘍細胞は%%%germinal center cell phenotype(CD10+, BCL6+)%%%を示し, &color(blue){''通常はIRF4/MUM1は陰性.''};
#br

>''CD10陰性follicular lymphoma''
>
-&color(blue){''CD10陰性のFLサブセット''};が存在し, このようなFLでは,&color(crimson){IRF4/MUM1が陽性となる};&note{:Karube K, et al. CD10-MUM1+ follicular lymphoma lacks BCL2 gene translocation and shows characteristic biologic and clinical features. Blood. 2007 Apr 1;109(7):3076-9.PMID:17138820};
#br
-CD10陰性FLサブセットの典型的例では, &color(blue){''bcl2転座を欠くが, bcl6の増幅は認められる.''};
#br
-CD10陰性FLサブセットは高齢者に多くみられ, grade3A, 3BのFL.
#br
-&color(#e2041b){''IRF4/MUM1再構成をもつDLBCLは部分的にfollicular patternの増殖を呈し''};, 鑑別が必要になる.
#br

***FLのGenetic profile [#b15e40bb]

#ref(FLprogression-gene.jpg,around,right,50%)
FLは&color(#e2041b){''%%%骨髄中前駆B細胞の段階%%%で 18q21.3に局在しミトコンドリアの膜安定に寄与するBcl-2をコードする'''BCL2'''遺伝子がIGHと染色体転座[t(14;18)(q32;q21.3)]に伴って結合する''};ことから発生する.

-この''t(14;18)(q32;q21.3)は健常成人にも認められる''. この異常を獲得したB細胞がBcl-2を過剰発現することで, 95%の細胞が死滅する胚中心において細胞死をまぬがれることが腫瘍化の原因と考えられている.&note{Kridel:Kridel R, et al. Pathogenesis of follicular lymphoma. J Clin Invest. 2012 Oct;122(10):3424-31.};
#br
-FL発生の際には, &color(crimson){''polycomb遺伝子群の異常''};を伴いGCでの遺伝子発現の細かなコントロール異常が腫瘍発生に重要とされている.&note{Kridel:Kridel R, et al. Pathogenesis of follicular lymphoma. J Clin Invest. 2012 Oct;122(10):3424-31.};
#br
-FLは染色体レベルでもクローン進化をする腫瘍で再発時, または別の部位での染色体検査で異なる''付加的な染色体異常をもつ別クローン''が存在する場合がある.&color(red){ +7, +18, や+der(18)t(14;18), 1p欠失など};が認められる. &note{Kridel:Kridel R, et al. Pathogenesis of follicular lymphoma. J Clin Invest. 2012 Oct;122(10):3424-31.}; &note{:d'Amore F, et al. Clonal evolution in t(14;18)-positive follicular lymphoma, evidence for multiple common pathways, and frequent parallel clonal evolution. Clin Cancer Res. 2008 Nov 15;14(22):7180-7.};
--t(14;18)(q32;q21.3)では bcl-2/18q21.3は14番染色体上に移動するが, 組織学的進展, 転換時はbcl-2が存在するder(14)ではなく, &color(red){理由は不明であるが, der(18)が増加する。};
#br
-t(14;18)をもたないFLでは'' +3の染色体異常を呈することが多い''. 
#br
#ref(FL-geneevolution.jpg,around,right,70%)
-付加的遺伝子異常はGCBで獲得するものと考えられる. 異常の種類により, 臨床病態がことなることも観察される. 

--例を挙げると8q24/'''MYC'''の異常では, Burkitt lymphomaに類似し, 予後の悪いdouble-hit リンパ腫を呈する.

--3q27/BCL6の異常を獲得すると組織学的grade3やDLBCLへの組織学的転換を呈する。

-IgH geneは再構成あり, ''ongoing mutation(intraclonal diversity)-positive''.

***''FLの進行やゲノム進化において, 体細胞変異に階層(Hierarchy)がみられる''. [#j19cf6db]
Green MR, et al.(右図)&note{:Green MR, et al.Hierarchy in somatic mutations arising during genomic evolution and progression of follicular lymphoma. Blood. 2013 Feb 28;121(9):1604-11.};

FLのdiagnosis/ relaps時においてexome sequencingにより, 3段階の変異モデルが考えられる.

-1) primary founder mutation: 前悪性段階の, 細胞腫瘍細胞前駆細胞におこる変異で, secondary mutationが起こるようにクローンの寿命を延長する.--->''t(14;18)(q32;q21). この転座のみでは疾患を発症できない.''&note{:Ladetto M, et al. PCR-detectable nonneoplastic Bcl-2/IgH rearrangements are common in normal subjects and cancer patients at diagnosis but rare in subjects treated with chemotherapy. J Clin Oncol. 2003 Apr 1;21(7):1398-403.};

-2) secondary driver mutation(s): 次いで, 二次ドライバー変異が初期悪性クローンを発生する. この細胞は初期の突然変異に依存性または非依存性の細胞である. --->'''''CREBBP'''''

-3) tertiary mutation: 次におこるこの変異はacceleratorまたはpassenger変異として機能する. accelerator変異は選択的に進行した悪性クローンを生じ, 競合クローンより優位に増殖して症状をきたす.passenger変異は選択的な増殖をきたすことはなく, accelerator変異に合併した場合に変異が重複することになる.--->'''''MLL2, TNFRSF14''''':accelerator mutation

>''これらの解析により, 腫瘍再発にかかわる細胞は腫瘍細胞のうちのminor populationであることが推察されている.''

'''''CREBBP'''''~
 (CREB binding protein: NCBI Gene ID:[[1387:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/1387]])

&color(#e2041b){''BCL6, TP53のアセチル化も行う[[ヒストンアセチル化酵素(HAT)蛋白>Histon modifications ヒストン修飾#r33820c6]]''};をコードする. この''遺伝子変異はFL症例の32%に認められる''.&note{:Morin RD, et al. Frequent mutation of histone-modifying genes in non-Hodgkin lymphoma. Nature. 2011 Jul 27;476(7360):298-303.};
#br
>
Bcl6は&color(darkblue){標的遺伝子の転写を負に制御するリプレッサーとして機能する.};''BCL6の機能が低下すると負の制御が効かなくなる.''
#br
>
DLBCLの39%, FLの41%に遺伝子欠損および/または体細胞変異がおこり, &color(blue){''CREBBPおよびEP300, 2つの遺伝子のHAT coding domainが除去/不活性化されている''};. この異常は片側アレルにおこりHAT量の減少がリンパ腫発生に重要なことを示唆している.
#br
>
''アセチル化によりもたらされるBCL6 oncoproteinの不活性化とp53の腫瘍発生抑制がこの遺伝子異常により機能しなくなることが示された''.(Pascallucci, et al.)&note{:Pasqualucci L, et al. Inactivating mutations of acetyltransferase genes in B-cell lymphoma. Nature. 2011 Mar 10;471(7337):189-95.};
#br
>
変異は'''CREBBP'''のHAT domainに集中しており, Bcl6遺伝子発現が変化することが'''CREBBP'''が関与するFLの発生機転と推察される.
#br
>
%%%BCL6 oncogeneの活性変化をきたす'''CREBBP'''遺伝子の変異部位が集中している%%%ことから, FLの治療標的にあげられている. &note{:Cerchietti LC, et al. A small-molecule inhibitor of BCL6 kills DLBCL cells in vitro and in vivo. Cancer Cell. 2010 Apr 13;17(4):400-11.};


#clear
**Follicular lymphoma various cases [#gbe4ee1e]

1. BCL2-negative follicular lymphoma - complex karyotypeを示したcase-->[[症例のページをみる>Follicular lymphoma- various cases#hc0654a5]]~
 IWT-case 68歳男性 鼠径部リンパ節の腫大

2. Diffuse follicular lymphoma variant : Diffuse follicular lymphoma variantで発症, 寛解8年後にconventional type FLを再発した case--->[[症例ページをみる>Follicular lymphoma- various cases#z9a8cc35]]~
 IWT-case 84歳女性(再発時. 初発は76歳.)

3.Follicular lymphoma transformed to DLBCL~
 IWT-case 
//

4.Follicular lymphoma, Grade3B~
 IWT-case
//

5.small lymphocytic follicular lymphoma, 腹膜多発結節.~
 IWT-case
//

6.Floral variant of follicular lymphoma, CD10-negative case--->[[症例ページをみる>Floral variant of follicular lymphoma]]

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