[[生殖器の発生]]


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**性索Sex cord-男性生殖器の発生 [#k8daf18e]

''Sex cord''とは何か?精巣の発生を勉強しましょう。

***性の分化 [#h380db01]

-&color(#0000EE){''Y染色体短腕(Yp11)''};に&color(blue){''SRY遺伝子''(性決定領域sex-determining region on Y)};がある。~
この遺伝子産物である&color(#FF1493){''SRY蛋白質''};は''転写因子''であり,未分化生殖器原基の運命を決定する下流の遺伝子カスケードが働く最初のスイッチとなる。つまりSRY蛋白質は&color(blue){精巣決定因子testis-determining factor};であり,&color(#0000EE){''この因子により男性への発生がすすみ};,''因子がないと女性への発生が決まる。''
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-''胚子の遺伝的性は受精時に決定される''。(Y染色体をもつ精子が受精すれば男, X染色体をもつ精子であれば女となる)~
男性器,女性器としての形態的特長は''発生第7週''ぐらいから発現する
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***未分化生殖腺の発生(胎生第6週ころ) [#g08582c5]

-生殖腺は, 初め, 体腔上皮の増殖と下層の間葉が濃縮してできた一対の縦走隆起として中腎腹側に出現し&color(green){''生殖提 genital ridge''};と呼ばれる。-->[[生殖器の発生]]参照
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-生殖細胞germ cellは, &color(#C71585){''原始生殖細胞''};が発生早期に尿膜近傍の卵黄嚢壁内胚葉細胞間に出現する
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-原始生殖細胞はアメーバ様運動により後腸の背側腸間膜に沿って移動し発生第5週初めに原始生殖腺に達し, ''第6週に''生殖堤に侵入する
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-原始生殖細胞は''生殖腺を精巣あるいは卵巣に分化誘導する働き''があり, 原始生殖細胞が生殖堤に達しないと精巣卵巣は発生しない。
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-生殖堤では, 第5,6週に体腔上皮細胞が活発に増殖し, 下層の間葉内に進入して不規則な細胞索である&color(orangered){''原始生殖索 primitive sex cord''};を形成する。これらの生殖索は表面上皮と結合したままで, この段階では男性・女性生殖腺の区別はできずに''未分化生殖腺''とよぶ。


***精巣の発生 [#u7ea4299]

-''SRY遺伝子''の働きにより胎生8週より未分化性腺は精巣に分化を始める。原始生殖索が増殖を続け髄質深く進入し''精巣索''を形成する(精巣索を単に&color(bleu){性索sex cord};とよぶこともある)。&color(red){''精巣索(性索)の形成が精巣分化の特徴である。''};
-''SRY遺伝子''の働きにより胎生8週より未分化性腺は精巣に分化を始める。原始生殖索が増殖を続け髄質深く進入し''精巣索''を形成する(精巣索を単に&color(bleu){性索sex cord};とよぶこともある)。~
&color(red){''精巣索(性索)の形成が精巣分化の特徴である。''};
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-精巣索は精巣門に向かい分裂し, 細い精巣索からできた網目を作って後に''精巣網(rete testis)''の細管になる。
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-続く精巣の発達中に線維性結合織の皮膜である''白膜''が精巣索を表層上皮から分離する。
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-発生第4ヶ月には&color(purple){''原始生殖細胞''};と''精巣表面上皮由来''の&color(green){''セルトリ支持細胞 sustentacular cell of Sertoli''};から構成された精巣索は馬蹄形となり, その端は精巣網の細胞索と連続する。
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-精巣索の間には''生殖堤のもとの間葉に由来した''&color(brown){''ライディッヒ間質細胞 interstitial cell of Leydig''};が, 索の分化し始め直後に発生を開始する。
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-発生第8週までにライディッヒ間質細胞から&color(blue){''テストステロン teststeron''};の産生が始まり精巣が生殖管や外性器の分化に影響を与えるようになる。
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-&color(green){''セルトリ細胞''};では&color(red){''Müller管抑制物質(= 抗Müller管ホルモン)''};を産生しMueller管(= 中腎傍管)を積極的に退縮させる。~
''SRY遺伝子産物''は転写因子として働き, Müller管抑制物質, テストステロンの産生を導く下流遺伝子の発現を誘導する。

#ref(sexcord02.jpg,around,80%)
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''性索の形成が認められる精巣の模式図(胎生11週)''~

''Sertoli cell''が規則的な上皮配列をとり, その中に原始生殖細胞をはさみこむようにして性索を形成している。

&color(red){''性索sex cordとは,''}; &color(green){''Sertoli cell''};と&color(#C71585){''原始生殖細胞''};&color(red){''からできた索状構造物のことだあ!!''};

Sertoli cellは体腔上皮由来なので、だから, 中皮腫と同じくCalretininなんかのマーカが陽性になるんだあ。==> Calretinin, etc
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''発生中の精巣(発生第8-12週)''~
精巣索(原始生殖細胞+Sertoli cell)は馬蹄形となる。髄質へ深く侵入した精巣索は精巣網(rete testis)の細管を形成し中腎細管(→遺残部は輸出細管となる)を介して中腎管(Wolff管)に連絡している。(中腎の尿細管である中腎細管とボウマン嚢は退縮している).精巣表面には白膜が形成されて精巣索を表面上皮から分離している。

#ref(sexcord04.jpg,center,70%)

''精巣の発達と下降''~
中腎管の最も頭の端は''精巣上体垂''として退縮してしまうが,''中腎管の他の部分は残存して主な男性生殖管''となる。~
精巣輸出管の近傍では伸長が著しく, 曲がりくねった&color(blue){''精巣上体(管)''};となる。つづいて精嚢原基にかけては''厚い筋性の皮膜''を生じ&color(blue){''精管''};となる。精嚢から末梢部は&color(blue){''射精管''};になる。~
中腎細管は, この時期, ''生殖上体細管''と呼ばれ精巣網の細胞索と連絡し最終的に&color(green){''精巣輸出管''};となる。~
精巣下端の方の中腎細管(生殖傍体細管)は精巣網細胞索と連絡することなく痕跡化して''精巣傍体''となる。~
男性ではMüller管は最も頭側の精巣垂を残してほとんど退縮消失してしまう。

#ref(testis01c.jpg,right,around,70%)

睾丸は, 第26週前後に腹腔内から陰嚢へ下降する。

-未熟児の30%, 正期産児では1%に睾丸が陰嚢へ下降しない停留睾丸がおこる。


***停留睾丸の組織所見 [#ae944e9d]
--[[Cryptorchidism/停留睾丸の症例>Cryptorchidism 停留睾丸]] 16歳男性
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**Sex cord/stromal tumors: 卵巣と精巣, WHO分類[#s464ae9e]
''sex cord/stromal tumorの定義''~
&color(red){性索とは精細管組織, 卵胞顆粒膜細胞};(胚細胞は胚細胞腫瘍として扱うので除く), &color(blue){間質stromalは莢膜細胞, 線維芽細胞, Leydig細胞の起源となる組織};をさし、性索または間質の細胞, あるいは両者を模倣する細胞から構成される腫瘍。--->[[卵胞>Follicle]]のページを参照する。

(卵巣には精巣のような「性索」は形成されないが、性索に相当する構造ということでsex cord/stromal tumorといっているようですね。)

***''■卵巣sex cord/stromal tumor(WHO分類, 2003)'' [#ye35e80e]

&color(#ff1493,#ffe1ff){''granulosa-stromal cell tumors''};(顆粒膜・間質細胞腫瘍)

&color(#ff1493){''granulosa cell tumor group''};
-''adult granulosa cell tumour''
-''juvenile granulosa cell tumour''

&color(#ff1493){''thecoma-fibroma group''};
-''thecoma''
-''fibroma and cellular fibroma''
-''fibrosarcoma''
-''stromal tumour with minor sex cord elements''
-''sclerosing stromal tumor''

&color(#ff1493,#ffe1ff){''Sertoli-stromal cell tumours''};

&color(#ff1493){''Sertoli-Leydig cell tumour group''};
-''Sertoli-Leydig tumour with heterologous elements''
-''retiform Sertoli-Leydig cell tumour and variant with retiform elements''

&color(#ff1493){''Sertoli cell tumour''};~
&color(#ff1493){''stromal-Leydig cell tumour''};

&color(#ff1493,#ffe1ff){''sex cord-stromal tumours of mixed or unclassified cell types''};~

&color(#ff1493){''sex cord tumour with annular tubules''};~
&color(#ff1493){''gynandroblastoma''};~
&color(#ff1493){''unclassified sex cord-stromal tumour''};~

&color(#ff1493,#ffe1ff){''steroid cell tumours''};
-''steroid cell tumour, not otherwise specified''
-''stromal luteoma''

&color(#ff1493){''Leydig cell tumours''};
-''hilus cell tumour''
-''Leydig cell tumour, non-hilar type''

***■ ''精巣のsex cord/gonadal stromal tumours (WHO分類,2004)'' [#zcbe1b9a]

&color(#0000ee,#afeeee){''sex cord/gonadal stromal tumours, pure forms''};

&color(#0000ee){''Leydig cell tumour''};~
&color(#0000ee){''malignant Leydig cell tumour''};~
&color(#0000ee){''Sertoli cell tumour''};
-''Sertoli cell tumour ripid rich variant''
-''sclerosing Sertoli cell tumour''
-''large cell calcifying Sertoli cell tumor''

&color(#0000ee){''malignant Sertoli cell tumour''};

&color(#0000ee){''granulosa cell tumour group''};
-''adult type granulosa cell tumour''
-''juvenile type granulosa cell tumour''

&color(#0000ee){''tumours of the thecoma/fibroma group''};
-''thecoma''
-''fibroma''

&color(#0000ee){''sex cord/gonadal stromal tumours: incompletely differentiation''};~
&color(#0000ee){''sex cord/gonadal stromal tumours, mixed forms''};~
&color(#0000ee){''malignant sex cord/gonadal stromal tumours''};~

&color(#0000ee,#afeeee){''Tumours containing both germ cell and sex cord/gonadal stromal elements''};
-''gonadoblastoma''
-''germ cell-sex cord/gonadal stromal tumour, unclassified''

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