血液病理の問題は以下の内容について正誤の確認をしておくことで対処可能です 改訂FAB分類は腫瘍性造血細胞の形態のみによる診断である。 新WHO分類には免疫染色による腫瘍細胞のphenotypeは考慮されない。 新WHO分類の白血病定義では芽球の割合は有核細胞の30%以上とされている MDSでは末梢血に異常細胞が出現することはない 新WHO分類ではChronic myelomonocytic leukaemia(CMMoL)はMDSに分類される MDSでは無効造血による骨髄の造血細胞低形成が特徴的である MDSでは白血病への移行が認められる Acute myelocytic leukaemia(AML)の芽球はmyeloperoxidase染色陰性となることが多い Acute lymphoblastic leukaemia(ALL)は小児に多い疾患である レチノイン酸(ATRA)による分化誘導療法はt(8;12)転座を示すAMLに効果を示す t(8;12), Inv(16), t(15;17)などの染色体異常を示す急性白血病は予後不良群に分類される AMLでは著明な脾腫を示す症例が多い bcr-abl融合遺伝子はt(9; 22)転座により発生する bcr-abl融合遺伝子の産生蛋白は治療の標的となる フィラデルフィア染色体は転座により派生した9番染色体をいう bcr-abl融合遺伝子はCMLのみに認められ疾患特異性が非常に高い bcr-abl融合遺伝子はCMLの急性転化時には消失する 胎児期の造血器官は主にyolk sacである。 胎児期の肝臓では赤芽球のみが産生される。 新生児の骨髄のcellularityはほぼ100%である 新生児骨髄ではリンパ球が優位に多い時期が認められる 骨髄生検は胸骨第2肋間の位置でおこなう 骨髄には神経線維の分布がないので骨髄生検, 穿刺検査に麻酔は不要である 80歳の成人骨髄のcellularityは50%である 成人骨髄のM/E ratioは5以上が正常である CMLの骨髄M/E ratioは3未満がほとんどである chronic leukaemiaとacute leukaemiaについて 白血病発生症例の70%はchronic leukaemiaである。 腫瘍細胞の寿命が延長しているのはAcute leukaemiaのほうである 著しい末梢血白血球増多を示す場合はAcute leukaemiaの方が多い 骨髄組織に芽球が多数出現するのはchronic leukaemiaである フィラデルフィア染色体はAcute leukaemiaには出現しない MDS=骨髄異形性症候群Myelodysplastic syndrome